シミ・肝斑のコラム

シミ・肝斑のコラム

シミ・そばかす・肝斑の違い(見分け方)

お肌にシミが現れると、10歳以上も老けて見えると言われています。シミと一言でいっても、老人性色素斑・そばかす・肝斑などがあり、それぞれの特徴や治療法は異なります。見た目には判断がつきにくいですが、間違った対策を行うと症状が悪化することもあるので気を付けましょう。そこで今回は、シミの代表である「老人性色素斑・そばかす・肝斑」の特徴と原因、治療法について紹介します。

シミは1種類じゃない!老人性色素斑・そばかす・肝斑の特徴

見た目では見分けが難しい老人性色素斑・そばかす・肝斑。シミの治療を考えている方は、まずシミの特徴からどの種類に当てはまるのか見極めましょう。

 

老人性色素斑

シミの中でも最も多いのが、加齢によってできる老人性色素斑、または日光黒子と言われているシミです。老人性色素斑は、紫外線を浴びやすい顔や腕、手の甲にできやすく、境界線のハッキリしないぼやけた楕円形のような形で現れるのが特徴です。

そばかす

そばかすは、医学的に「雀卵斑(じゃくらんはん)」と呼ばれます。鼻や頬など紫外線の当たりやすい高い位置に現れやすく、茶色の1~4㎜の斑点が特徴です。幼少期から現れ、10代の思春期にかけて徐々に濃くなっていきます。それ以降は、加齢に伴い薄くなっていくこともあるのが特徴で、顔以外にも、デコルテや肩、首など、普段から紫外線を浴びやすい場所にできることが多いです。

肝斑

肝斑は基本的に左右対称で、大きさもほぼ同じサイズという特徴があります。また頬骨付近でできやすく、比較的広い範囲に表れます。また輪郭もハッキリとせず、ぼんやりとした形が特徴です。

なぜシミになるの?老人性色素斑・そばかす・肝斑の原因

老人性色素斑・そばかす・肝斑の特徴を理解したら、次はそれぞれの原因について理解していきましょう。

 

老人性色素斑の原因

老人性色素斑の原因は、長期間に渡って浴び続けた紫外線です。若い頃から紫外線対策をせずに日焼けをしていた箇所に、シミとなって出てくるケースがほとんどです。紫外線によるシミは、すぐに現れるわけではなく、紫外線を浴びることでメラノサイトからメラニンが生成され、そのメラニンが肌のターンオーバーによって、肌の表面まで上がり沈着することでシミになります。健康的な肌であれば、肌の新陳代謝によって、古い角質と一緒に剥がれ落ちるのですが、加齢や生活習慣の乱れ、ストレスなどによって新陳代謝が低下すると、シミになって肌に沈着します。そのため今できているシミは、5~20年前にできたものが、肌の表面に現れていると考えられます。

そばかすの原因

そばかすの原因は、遺伝的な要素が強いですが、紫外線を浴び続けることで色素が濃くなるなど、症状が悪化することもあります。この他に、ホルモンバランスの乱れも原因になるため、妊娠中の女性のそばかすが目立ちやすくなる傾向にあります。またストレスや睡眠不足などがそばかすを悪化させる原因になるので気を付けましょう。

肝斑の原因

肝斑の原因は、紫外線によるダメージだけでなく、女性ホルモンにも影響を受けると言われています。肝斑は20代から40代の女性に多く現れる症状で、特に30代から40代と更年期にかけてのタイミングや、妊娠しているときに現れやすいなど、女性ホルモンのバランスが大きく関係しているとみられています。またストレスや、肌への摩擦や刺激も原因と考えられています。

老人性色素斑・そばかす・肝斑それぞれに適した治療法

シミ・そばかす・肝斑は、基本的に治療方法は似ていますが、逆に症状を悪化させてしまう治療法もあるので注意が必要です。シミ・そばかす・肝斑に共通して行われている治療法や、注意すべき治療法について紹介します。

 

塗り薬

シミの治療でファーストステップとなるのが、ハイドロキノンやアルブチン、アスコルビン酸(ビタミンC)などを含む塗り薬です。塗り薬の治療は、反応が乏しい場合があること、改善速度が遅いこと、皮膚の炎症を起こすなど、シミに対する効果を実感しにくい可能性があります。

飲み薬

トラネキサム酸、およびアスコビリン酸(ビタミンC)の内服によって、シミの素となるメラニン色素の産生を阻害するため、シミの治療につながると考えられています。塗り薬と同様に、即効性は期待できないため、シミに対する効果を実感しにくい可能性があります。

ケミカルピーリング

ケミカルピーリングとは、薬剤を直接肌に塗り、皮膚表面の古い角質を取り除く治療法です。シミ治療においては、塗り薬と飲み薬にケミカルピーリングを加えることで、メラニン色素の除去に十分な役割を果たします。複数回の治療で徐々に薄くなりますが、効果の出方は穏やかです。

フォトフェイシャル(IPL光治療)

フォトフェイシャル(IPL光治療)は、IPLという光を当てメラニンを反応させ、肌の中にあるコラーゲンの活性化を促します。そうすることでシミの原因となるメラニン色素を排出させる治療法です。施術時間が10分から30分と短く、ダウンタイムもほとんどありません。またシミ治療だけでなく、毛穴の引き締め、肌のハリ、小じわの改善、ニキビ跡の改善にも効果が期待できます。

レーザー治療(Qスイッチ・アレキサンドライトレーザー)

レーザーには黒い色に反応する特性があり、シミに対してレーザーを照射することで、レーザーの熱エネルギーがメラニン色素を破壊します。この破壊されたメラニン色素は老廃物とみなされ、肌のターンオーバーによって肌表面へと押し出され、かさぶたになって剥がれ落ちます。レーザー照射から約1週間ほどでかさぶたになり、かさぶたの下には新しい皮膚が作られています。レーザーの中でもQスイッチ・アレキサンドライトレーザーによる治療が主流になっています。Qスイッチ・アレキサンドライトレーザーは、1億分の1秒という非常に速い速度で瞬間的に強力なレーザーを照射するので、正常な細胞には影響を与えず、シミだけの熱刺激を与え破壊します。

レーザー治療(ピコレーザー)

最近では、Qスイッチ・アレキサンドライトレーザーよりも速いピコ秒で照射できるピコレーザーが注目を集めています。ピコレーザーは、肌の奥にまで届く波長を低出力で照射できるため、炎症を起こすことなく、メラニン色素を分解し、除去します。ピコレーザーは従来のレーザー治療と比べて、ダウンタイムが1週間と短く、肝斑にも効果を発揮する画期的なレーザー治療法です。

老人性色素斑・そばかす・肝斑の見分け方と治療法まとめ

今回紹介したように、一見同じに見えるシミでも「老人性色素斑・そばかす・肝斑」という種類があり、それぞれの治療法が異なります。初期の症状だと美白化粧品で対応する方も見られますが、シミが濃くなるなど、自分の手に負えなくなり美容クリニックで治療を受けるケースが多くなります。費用の面でもセルフケアよりも最終的には負担が軽くなる可能性があります。
シミの治療は、顔というとても目立つ部分の治療になりますので、治療を受けるクリニック選びが重要です。まずはカウンセリングを受けてシミの種類の診断をしてもらい、痛みやリスクなどの確認、そして費用とプラン・治療方針に納得できるクリニックを見つけ、安心して治療に専念したいですね!

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